大決戦!実録、1人暮らしVSカメムシの闘い

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1人暮らしで最も恐ろしいもの

地震・雷・火事・親父。かつての日本では、恐ろしいものの代表格としてそんな言葉を挙げたものでした。
しかし、現代の一人暮らしにとって恐ろしいものは、自然災害や火事などといった大きな事件だけではありません!
小さな、それでいて深刻な危険は、日常の中にひっそりと潜んでいるのです。

かつて私が住んでいた街は、人口50万人程度の中核都市でした。

しかし、街中を少し離れれば畑や田んぼも広がる穏やかな街で、暮らしていたマンションも、すぐ隣に草むらや畑、公園などがある緑豊かな地域にありました。

約8年ほどをそのマンションで暮らしていましたが、不思議とちょうど4年のサイクルをおくようにして、その出来事は私の身に降りかかったのです。

一人暮らしの害虫といえば皆さん、どんなものを思い浮かべるでしょうか

最も一般的なところではゴキブリ、人によってはクモ、田舎ならムカデということもあるかもしれませんね。ただ、私の場合はそのどれでもなく、本当に小さな、小指の先ほどにも満たない大きさの丸く茶色い虫だったのです。

その年の夏は、思えばひどい猛暑でした。10月も半ばを過ぎ、過ごしやすい時も増えてきたある日の夜、違和感は唐突に訪れました。鼻先を青臭さのようなものが掠める瞬間があるのです。

おかしい、と思っても、改めてかぎ直した時にはいつも通り。そんな出来事が2、3日続いたでしょうか。しかしある晩、眠ろうと明かりを消した私の鼻先を特に強烈な青臭さが襲いました。

慌てて部屋を明るくした私の目に映ったのは、白いシーツの上に留まる茶色いマルカメムシの姿でした

カメムシの中では5mm程度、色も茶色と地味な方ですが、その見た目を裏切り、おそろしい悪臭を発します。
おそらく外に干していた洗濯物について、室内に入ってきたのでしょう。

このカメムシは土手や堤防、鉄道敷地などで生い茂っている草に寄生しやすく、都市近郊での発生が問題になりやすい種類でした。
そして不幸にも、私の住むマンションは、まさにその鉄道敷地、線路のすぐ傍にあったのです。

この日から、私とカメムシの戦いの幕が上がりました。

カメムシとの戦い一部始終

マンションの傍にある草を全て刈り取れない以上、重要になるのは、カメムシを室内に入れないこと。

そのためには、洗濯物を室内に入れる際に、カメムシがいないか、徹底的に確認しなければいけません。
色々なサイトを見ていると、「洗濯物をはたいてカメムシを落としてから」と書かれていますが、はたいたくらいではカメムシは落ちません。

それどころか、思い切り洗濯物を振り回しても落ちません。

時期によっては、ハンガーにもカメムシが鈴なりに密集し、触ることさえできないことも。

殺虫スプレーを吹き付けて駆除をと思っても、何故かこのカメムシには、一般的な殺虫剤が効かないのです。ましてカメムシに吹き付けるとなると、洗濯物にも殺虫剤をかけてしまうことにもなってしまいます。それは安全面を考えると、あまり良い気持ちにはなりませんね。

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そこで私がホームセンターで迷いに迷って出会ったのが、カメムシを瞬間冷却で駆除するタイプの駆除剤でした。

フマキラー ゴキブリ凍止ジェット

 殺虫剤不使用タイプのものを選べば、洗濯物にかかっても安心です。これを使えば、洗濯物から面白いほどコロコロと落ちていくカメムシたち。

そうやって洗濯物やハンガーからカメムシを除去していけば、なんとか部屋への侵入は最小限に抑えることができました。

これはゴキブリ用ですが、ゴキブリは個体が大きいのと動きが素早いため、凍らせることが難しくあまり良いレビューが見受けられませんでしたが、ゴキブリ以下の小さな触りたくない虫などには最適です。またカメムシなどのつぶしたら臭いを発するような虫にも使えます!

しかしそれでも、飽くことなく発生し続けるカメムシの群れ

カメムシ専用の殺虫剤を壁に塗ったり、同じく専用の忌避剤を物干し竿にぶら下げたり…。とはいえ、明らかにこちらが対策を施すより早く、カメムシが飛んでくるのです。

一瞬たりとも気の抜けない毎日でした。

カメムシが勝つか、人間の英知(殺虫剤的な意味で)が勝つか…。
思えば4年に1度のペースで行われていたカメムシVS一人暮らしの戦いは、平和の祭典には程遠い、殺るか殺られるかの鬼気迫るものだったと思います。

ところが、突然その戦いは終わりを告げました

急な寒波が列島を襲い、気温が晩秋からいっきに真冬並みへと低下した日。
その朝、起床した私の目に飛び込んできたのは、カメムシの殆どいなくなったベランダでした。

カメムシは晩秋になると、越冬のために家屋に飛来するのだといいます。つい数時間前までいたはずのカメムシたちは、どこに行ったのでしょうか。
ただ、一ヶ月に渡って続いたカメムシとの戦いが終わったことだけは、寝ぼけ頭の中でもぼんやりと理解し始めていました。

この一ヶ月の間に、カメムシ除去のために費やした金額は、効果がなかったものも含めると1万円以上。
一人暮らしの身にとっては、財政面でも痛く苦しい戦いでした。

カメムシが大量発生した年は、大雪になると言われています。また、猛暑の年はカメムシが発生しやすいとも。思えばこの年も、夏はおそろしく暑く、冬は記録的な大雪が降りました。

自然界の生き物は、人間より遥かに気候の変化に敏感なのかもしれません。

ただ出来るなら、今度大量発生する時は、もっと人里離れた場所でしてほしいと願わずにはいられません。そして、前回の大量発生から4年後にあたる2017年の秋に慄かずにはいられない…。

そんな4年の一度のカメムシとの戦い──カメリンピックの思い出でした。

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